こんにちは、青木文子です。
講演会『コミュニケーションを育む家庭のあり方』
岐阜県立郡上高校PTA白鳥支部の研修会で
『コミュニケーションを育む家庭のあり方』と題した
講演をさせて頂いてきました。
夜の開催にもかかわらず60人近くのPTAの親御さんが参加して下さいました。
郡上高校の校章は雪の結晶を図案化した美しい校章。
校訓の「凌霜(りょうそう)」は
「厳しい霜をしのいで美しく敢然に咲く花」という意味の言葉だそうです。
「伝わる」ってなんだろう
今回、聴衆の方達は高校のお子さんを持つ親御さん。
「我が家のコミュニケーションは100点だと思う方」という問いに
会場ではお一人しか手を挙げられませんでした。
多くの親御さんは思春期のお子さんを抱えて
それぞれにコミュニケーションに課題や
お困り事を抱えておられるのだと感じます。
今回コミュニケーションに関して、3つのテーマでお話させて頂きましたが、
そのひとつが
「「伝わる」ってなんだろう?」
たとえば「私の言っていることが子どもに全然伝わらない」。
「伝わる」って
あなたはどういうことだと思いますか?
「価値観を同意してもらうこと」を求めると
人は時に「伝わる」ことを
「自分の価値観を同意してもらうこと」ととらえがちです。
もし
「伝わる」ことを「自分の価値観を同意してもらうこと」とすると
親子で会話をしていても、自分の「価値観」に子どもが
同意しない場面が重なることで
「どうして伝わらないの」とどんどん苦しくなっていくはずです。
親子は長い時間を共に過ごし、生活様式も体験も近いため、
価値観も近くなることが多いですが、
それぞれ別の人である以上、
まったく同じ「価値観」であることはありません。
人同士、「価値観は」はお互いでどこか必ず異なっているものです。
「伝わること」は「価値観を受け取ってもらうこと」
「私の価値観に同意してよ!」という欲求はどんな人にもあります。
その欲求の押し付け合いが
人の対話を阻害している壁に
なっている場面によく出会います。
相手と対話をしていて、
相手の「価値観」に同意はできなくとも
「あなたはそう感じるのね」と
承っておくことはできます。
それは受け取ると言い換えても良いかもしれません。
たとえばあなたが、
相手の感じていること、考えていることを
自分の掌にそっと受け取ること。
それが自分の「価値観」と違っても。
相手が同じように
「自分の価値観とは違うけれども、あなたの価値観は分かったよ」
と受け取ってくれたら。
「伝わる」ことは「価値観を受け取ってもらうこと」と
とらえ直すことでコミュニケーションはグッと変わってきます。
互いの価値観に同意しなくても
「あなたはそう考えているのね」とその価値観を
相互に受け取り合えたら
それこそが「伝わる」ことであり
そこが対話の始まりなのです。
「価値観を受け取ってもらう」ためのコツ
もちろん価値観の違う相手に「価値観を受け取ってもらう」ための
コツがあります。
私自身、このコツを頭の片隅に置いておくことで
子どもとのやりとりやプレゼンが、より伝わるようになりました。
ヒントは方眼ノートメソッド。
またどこかでそのコツについて書いてみたいと思います。
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