『著者に聞きたい本のツボ』
NHKラジオ第一の日曜朝に
『著者に聞きたい本のツボ』という15分番組があります。
短い時間ですが、アナウンサーの丁寧なインタビューで、
著者の方が直接その本の紹介をしてくれる内容が好きで欠かさず聞くようにしています。
今日、あることがありました。
知り合いに今朝の『著者に聞きたい本のツボ』の内容を話しているときのことです。
今日は『日本人はどこから来たのか?』の海部陽介さんがお話をされていました。
私はこの本は読んでいませんが、この本の紹介をすらすらとすることができたのです。
ひょっとして、本を自分自身で読むよりも、上手に説明できてる?
これはどうしてでしょうか?
紙は沢山の情報を伝えられるけれど
紙で伝えることが発明されたことは、人類にとって大きな革命であったと思います。
より多くの情報をより多くの人に伝えることができる
印刷の発明や製本技術の発達のおかげで、
人は口頭で伝えるよりもより多くのことを
伝えたり受け取ることができるようになりました。
ただ、その情報の量の多さは時に
受け取れる情報の量を上回ってしまうことがあるように思います。
伝えられた情報が受け取れる情報の量を越えてしまう場合、
受け取った情報を生かすことができなかったり、
自分の日常で実際に行動に移すことができない
「知ったまま」「わかったまま」だけになってしまう情報が多くなってしまうのではないでしょうか。
情報をしぼることで伝わること
講演会やプレゼンテーションで
パワーポイントなどを使うことがありますよね。
その時に同じ時間内に、沢山のスライドに情報が盛り沢山のものと、
少しのスライドに少しだけの情報のスライドのもの。
どちらが伝わってきますか?
セミナーや講演会、
「今日の話はとてもよく伝わってきた!」と思うことありますよね。
逆に
「今日のセミナーはなんだかよくわからなかった・・・」と
感じるセミナーや講演会もあると思います。
この「よく伝わってきた!」と「よくわからなかった・・・」
の違い。
この二つの違い、それはなんでしょうか?
伝える情報の量、受け取れる情報の量
「伝わってきた!」と思うプレゼンテーションやパワポ
「受け取れた!」と思うセミナーや講演会。
それはじつは「情報をしぼっている」からこそ
「伝わってきた!」「受け取れた!」のではないでしょうか?
つまり、伝える情報の量を、
聞き手の受け取れる情報の量に合わせているから
「伝わる」のです。
冒頭の『著者に聞きたい本のツボ』で、本の内容が
よく伝わってきて、人にすらすらと伝えられた理由は
ここにあるように思います。
私が読んでもいないのに、
その本の内容を伝えられたのはその本の情報が絞られていたから。
情報を絞ってみること。
受け手の受け取れる情報の量に合わせて、
伝えたい気持ちを抑えて、ぐっと伝える量を少なくしてみること。
手のひらに乗せて差し出せる量だけにしてみること。
そうしてみることで、実はより伝わることがあるように思います。
余談です
※余談ですが、『著者に聞きたい本のツボ』、アーカイブを聞くことができます。
とてもおすすめです。
http://www4.nhk.or.jp/r-asa/340/
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