ネット選挙ってどうやれば良いんだろう?
「ネット選挙!じゃあ、どんどん友達に応援している候補者に投票してもらうようにメールで頼もう!」と思われるかもしれませんね。
2年前の平成26年にインターネット選挙講座の講師をさせて頂いたことがあるので、ネットに関する選挙活動は割と気をつけて見ています。
ネット選挙解禁後の今までの選挙の中で、実際に「あ!それは違反になるよ!」という事例をいくつも見た経験があります(その場合はお節介ながらこっそり該当者の方にお知らせするようにしています)。
参院選でもネット選挙活動をされている方が多いと思います。
ここでネット選挙についてあらためて簡単にまとめてみたいと思います。
ネット選挙ってそもそもなに?
平成25年4月インターネット選挙運動に係る公職選挙法の一部を改正する法律が成立し日本でもいわゆるネット選挙が解禁になりました。
ネット選挙は『公職選挙法』という法律に詳しく規定されています。
下記は総務省該当ページの
「インターネット選挙運動解禁に関する説明資料チラシ表」です(有権者18歳以上の修正済みチラシ)。
何が出来るの?何ができないの?
・候補者のできるネット活動
自分の考え・政策をネットを通じて配信することができます。
・有権者のできるネット活動
候補者や政党の考え・政策をネットで知ることができるます。
インターネット(電子メールを除く)で候補者や政党を応援することができます。
みなさんは主に有権者としての立場だと思います。
具体例としては、LINEやフェイスブックなどのメッセージ機能を使って、「○○さんへの投票をお願いします」と投票を依頼することができます。ただ、ここで気をつけて頂きたいのは、いわゆる電子メールでの投票依頼行為は不可ということです。※候補者や政党は条件付きで電子メール利用が可能です。
私自身日常の中では「電子メールもfacebookメッセージも一緒だよ!」という感覚なのですが、公職選挙法でそのように決まっているので、気を付けて下さいね。
候補者の写真や映像などを、facebookで「シェア」することや、Twitterで「retweet」することはOKです。
気をつけよう!ネット選挙禁止行為
下記は総務省該当ページの
「インターネット選挙運動解禁に関する説明資料チラシ裏」
ネット選挙に違反するとどうなるの?それもちゃんと公職選挙法で決まっています。公職選挙法 第十六章 罰則の第二百二十一条以下に決められています。
先ほど書いたように、ネット選挙解禁後でもいくつもネット選挙の違反を見かけました。その中で一番多かったのが選挙期間外での選挙行為です。インターネット選挙運動が解禁になっても、選挙運動は、公示・告示日から投票日の前日までしかすることができません。(公職選挙法第129条、第239条)。
(選挙運動の期間)
第百二十九条 選挙運動は、各選挙につき、(略)公職の候補者の届出のあつた日から当該選挙の期日の前日まででなければ、することができない。
facebookなどで投票日の前日の12時を過ぎてからシェアをしたり、メッセージをしている方が当初良く散見されました。皆さんもどうぞ気をつけて下さいね。
ネット選挙をやる意味
皆さんそれぞれがネット選挙をする一番の理由は自分の声を国会に届けてくれる候補者を応援したい!自分の思いを国会に届けたい!ということだと思います。
ネット選挙違反は罰則はもちろんですが、皆さんがネット選挙違反をすることで自分の応援している候補者に迷惑がかかる可能性がある行為になります。
ネット選挙でこれ大丈夫かな?と思われる時もあると思います。
そんな時は「きっと大丈夫だよ」「誰かが良いって言っていたよ」でなく、どうぞお近くの選挙管理委員会なり、お近くの法律家に問い合わせて下さい。
ネット選挙の出来ること、出来ないことはちゃんと法律で明文化して決まっていますので、問い合わせれば答えがでます。その上で安心してそれぞれがご自分の選挙活動をしていただけたらと思います。
投票に行こう!白票でない一票を投じよう!
コメントを残す